ハイセンス

東京には個性的なファッションの人が多い。
先日は、ベルトではない「何か」を長く伸ばして、
引きずりながら歩いている若い男性がいた。

意味を持っているのか、それとも知らないのか。

本当に東京は個性的だ。

眠る人

昨日は、帰宅したのが午前1時過ぎだった。
仕事に向かうよりも仕事から帰ってくる道の方が、
たとえ遅くなって疲れきっていても、足取りは軽い。

駅から家までの道には、高架下を通るのだが、
見慣れぬバイクの傍らに、年齢不詳の男性が
横になっている。

深夜で人通りもほぼない道であったため、
非情に驚いた。
死んでいるのか？とも思ったが、息をしていそうな雰囲気で
あったし、私も疲れていて、面倒なことに関わりたくないなぁ
という思いがあったため、そのまま帰った。

早朝、仕事へ向かう途上、その道を通ったら、
寝返りをうって寝ているその男性がまだいた。

生きていてよかったという思いと、私よりも長く寝ているのだなという
やるせない思いが交錯し、複雑であった。

ひがみ・ねたみ

社会保険庁の不正がとまらない。
不況のど真ん中にあえいで、苦しんだ30代前半の人達は、
きっと年金など手に入れることはできなくなるほど、
この制度は疲弊することだろう。

この制度を考えた人は、きっと、今たくさんの年金を
もらっているに違いない。
安穏とした隠居生活をしているに違いない。

と、私はいつも社会保険庁の不正を聞くたびに
思ってしまう。
ひがみが第一に来てしまう自分が情けない。

秋にして真夏の空

知らず知らずのうちに、体が悲鳴を上げていたのか、
昨日は朝から起きることができず、昼のうちまで熟睡していた。
もちろん夜寝るのが遅かったというのもあるけど。

昼に起きて、かみさんと近所の喫茶店でランチを食べてから、少し散歩。
最近の休日はずっとこんな感じだ。

かみさんは、用事があるようで、そのまま別れたが、
私には何もする用事がない。
職場の異動と、仕事の忙しさにかまけて、
私は大好きな草野球をやめてしまった。

ショッピングなどに勤しめばよいのだろうが、
私には必要に駆られなければ、買い物をしようという
意思がわいてこない。
これが、私の悪いところだと思う。

新しいものに、興味や関心が向かないのだ。
ウインドーショッピングなどをしていると、これはいいなぁという
出会いがひょっとしたらあるかもしれない。
それが、次の行動につながるはずなのだ。

これは、仕事や生き方ともつながっていると感じている。
いろいろなアンテナを自分ではっておき、
自分の次の行動の指針にする。

そういったことを怠っていた。
そして、それに気づいているからこそ、自分自身に
腹立たしいし、悔しいし、つらい。

かみさんと別れて、近所を無秩序に散歩。
綺麗なマンションができているその裏手には、
昔からの長屋がのこっていて、マンション建設反対の横断幕。
世の中は、動かそうとする人達によって変えられていく。
だが、昔のままでいようという考えの人達も、
強い意志のもとで、行動しているのだ。

私はどうだろうか。
私はただ、現実を無批判に受け入れているか、
その現実を直視することなく逃げているだけではないか。
自問自答を繰り返しながら歩く。

9月の空とは思えない、強い日差しに少しやられたのか、
軽いめまいがしたので、ゆっくりと日陰を探しながら、帰宅した。

本性

その人の本性というのは、つらい時、厳しい時、苦しい時にでる
ものかもしれない。

金曜日の夜は、お酒を飲んで帰るひと達で電車がごったがえす。
ただでさえ、ごったがえすというのに、電車が大幅に遅れたため、
朝の通勤ラッシュ以上の、尋常じゃない人間達が電車の中に
飲み込まれていく。

酔っている人もいるため、もはや制御が効かず、皆流れに任せて
もたれかかる。駅に着こうとする度に、倒れかかる乗客。

予想通りだが、あちこちでけんかが始まった。
ただでさえ、仕事帰りで疲れているのに、苦しい体勢でいて、
さらに他人の争う声。

げんなりとする。

だが、たまたま私が、押してしまった人は、私が謝ると
「こんなんですからね。お互い仕事帰りでこれはつらいですよね。」
と、言ってくれた。

こういう人もいるのだ。
週の終わりに、とてもよい気分になった。